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身体運動文化学会第29回大会(群馬大学)報告

 2024年12月7日土曜~8日日曜に、群馬大学荒牧キャンパスにおいて身体運動文化学会第29回大会を開催いたしました。

 今大会は、「身体運動文化と地域」をテーマとし、地域にとっての身体運動文化の価値や機能、役割など、身体運動文化が地域の中でどのように生まれ育まれ、地域や人々にどのような影響を与えているか、今後地域の身体運動文化はその地域でどのように発展していくのか、事例報告を通して、再発見、再確認、再評価したいと考えました。

 第1日目は、まず、シンポジウムを実施し、林耕史氏(群馬大学共同教育学部美術教育講座教授)、関戸明子氏(群馬大学共同教育学部社会科教育講座教授)、阿久澤毅氏(株式会社群馬プロバスケットボールコミッション代表取締役)の3名のシンポジストからお話をいただきました。

 林氏は、「身体活動とアート」をテーマに、あるく・みる・ふれるなどの身体活動を通して、美術を感じること、氏の作品を来場者がどのように身体とかかわりながら鑑賞しているかを映像・画像を交え紹介いただきました。参加のみなさまが、氏のお話に深く引き込まれていきました。

 関戸氏は、「人文地理学から見た群馬の身体活動」をテーマに、ランニングと場所—自らの身体運動の経験をふまえてお話しくださいました。ご自身の参加した数々のマラソン大会の参加地を人文地理学的に考察する、非常に新たな視点からの興味深い内容でした。

 阿久澤氏は、「群馬とプロスポーツ」をテーマに、群馬クレインサンダーズのこれまでの歴史、成功のカギ、そして、今後の展望を話していただき、この群馬という地域でプロスポーツを発展させていくことの難しさ、やりがいや今後の夢について熱く語ってくださり、地域愛、群馬愛を感じました。

林耕史氏            関戸明子氏            阿久澤毅氏

 その後、フロアとの質疑応答を行いました。多くの方からご質問をいただき、シンポジストの方々からさらなる新たな興味深いご回答がなされ、有意義なやり取りとなりました。

 続いて、特別講演を実施いたしました。念流25世樋口十郎右衛門源定仁氏によるご講演でした。「馬庭念流のこれまでと現在、そして未来」についてお話しいただきました。

念流25世樋口十郎右衛門源定仁氏

 教室でのご講演に続き、体育館において演武を披露くださいました。実際の道具や稽古を見せていただき、その迫力に会場は感嘆に包まれました。

 体育館での演舞

 第2日目は、研究発表を行いました。武道とライフスタイルやWell-being、武道教育、子どもの体力など、多様な8題の研究発表があり、活発なディスカッションともなりました。

 総会では、今大会で発表された、治田智之先生(東海大学大学院)、鈴木謙心先生(筑波大学大学院)のお二人に若手研究者奨励賞が送られました。

鈴木謙心先生(筑波大学大学院)治田智之先生(東海大学大学院)

 以上、みなさまのご理解とご協力により、第29回大会を無事終了することができました。改めまして心より感謝申し上げます。

身体運動文化学会第29回大会
大会実行委員 木山慶子 田井健太郎

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